2018 クリスマス   87号   カトリック茨木教会発行誌

『クリスマスおめでとうございます!』

マルセル フォールテン神父

 「羊飼いたちは夜通し羊の群れの番をしていた。

 すると、天使が近づき、主の栄光が周りを照らした。

 天使は言った。『恐れるな』」

私たちはみな停電の経験があるでしょう。光が消えてしまうと不安、おそれを感じます。長く続けるとこの恐れは大きくなります。これで光の有難さが分かります。

イエスは真の光としてこの世を照らすために来られました。

その時代の暗闇は、妬み、怒り、不安、とその結果としてあった争い、戦争などをなくすために来られ「わたしは世の光」と言って言葉と行いを通して私たちに真の幸せへの道を示してくださいました。

信仰によっていただいた光は私たちに識別出来るように賜物を与えてくださいました。安全な道を歩くためにとても大切な賜物です。これで出来事を正しく見るよう判断し苦しい、悲しい出来事まで新しい目で見るように。

クリスマスの飾りには目立つ光は真の光の印です。今大阪にはキリスト教の町ではないのに外国の信徒の町に負けないほど光の飾りは素晴らしい。

信仰によってイエスの誕生日を祝う私たちは他の人々とその光を分かち合うように呼ばれています。「あなた方は世の光」と言ってイエスは私にその責任を教えてくださいました。

光の一つの特長はすべてを照らしながら広げて行きます。真の光であるキリスト受けた私たちは自分にそれを止めてはいけません。

幼子イエスはベトレムの夜を照らして羊飼いをはじめ多くの人々の心に光と共に喜びを注いでくださったようにクリスマスの玄義の真実を出会う人々と何かの形で分かち合うように努めしょう。これで私たちがクリスマスに味わっている喜びは完成されるでしょう。

では皆様はよいクリスマスと出会ってその喜びは新しい年も照らすように。


 

 

神が人となられた

 

司牧チーム シスター深瀬聖子

 

 目に見えない神様が見える姿で私たちの中にお生まれになった。人として成長し、良き知らせを告げ、病をいやし、悪霊を追い出し、弟子を招き共に暮らし、過越しを記念した。

 私たちが秘跡の恵みにあずかるとき、目に見えない神様を見えるしるしとしていただくけれど、秘跡の根源は目に見えない神が見えるしるしとなって私たちの間に来られたというキリスト・イエスこそが秘跡なのだ。私が秘跡論を学んだとき、キリストを原秘跡と学んだ記憶がある。

 降誕の出来事こそ、この原秘跡を表しているのではないだろうか。何かを学んでからわかるとか、知識として習得したから知っているとかではない、神様からのかかわりでしか知ることができない次元の救いの完成である。まさに信仰体験から得られるキリストとの出会いなのではないか。

 馬小屋の前に立ち、飼い葉おけのイエスを見つめ、礼拝する羊飼いたちを眺めながら、主がわたしを呼ばれたこと、わたしと関わっておられること。私の人生の歩みの前にイエスが道を示しておられること・・などなど祈りのうちに思いめぐらしてみたい。2018年の降誕祭は今だけなのだから、この一瞬一瞬、私を呼んでおられるかたに自分を投げ出していたいものだ。

喜びのこの日を共に祝って過ごそう。  メリークリスマス!


  

  

             

から